格安SIMカード乗り換え前に確認するべきこと【STEP1】
MVNOの格安SIMには、様々なカード種類、料金プラン、メリットやデメリットがあり、いざキャリアから乗り換えよう!と思っても、すぐには決まらないものです。
本記事では、格安SIMに乗り換える前に、自分の使い方スタイルやどういったプランが合っているかなど、事前に確認しておきたいことについて紹介していきます。
格安SIM選びに必須のチェック項目
格安SIMを選ぶ前にまずチェックしたいことは、自分の使い方スタイルについて。自分は月にどのくらいの通話・データ量を使っているのかを確認することによって、徐々に契約プランが絞られてくるはずです。
下記に、いくつかのチェック項目をご用意しましたので、ひとつずつセルフチェックしていきましょう!
チェック①:音声通話は使う?使わない?
新しく格安SIMを使うスマホで、音声通話(いわゆる電話)を使う予定はありますか?
通常、キャリアの場合は1人1つの電話番号が振り分けられ、音声通話可能なプランを契約します。
ちょっと前までは、携帯電話といえば「電話をするツール」でしたが、インターネットが普及して徐々にメール中心のコミュニケーションが広がり、現在はLINEをはじめ、SNS(Twitter、Facebook、Instagram)で友人と連絡を取りあうのが当たり前の世の中へと移り変わってきました。
相手のタイミングを気にせず、気軽に送れるDM(ダイレクトメッセージ)やチャットが広まったおかげで、「最近は電話をした記憶がないなぁ」という人も多いのではないでしょうか。
格安SIMには「音声通話あり・なし」のプランが選べる業者が数多く存在します。そういう人には、もういっそのこと音声通話機能がついていない「データ通信専用SIMプラン」がおすすめです。音声通話ができない分、毎月のスマホ代を抑える事ができます。
もちろん、たくさん通話をしたい人は「かけ放題」や「通話定額制」がオプションとして付けられる格安SIMもあるので、そういったプランを選ぶと料金を気にせず音声通話が使えます。
チェック②:SMS(ショートメッセージ)機能は使う?使わない?
SMSとは、Short Message Service=ショートメッセージサービスのことで、メールアドレスではなく携帯番号を使って送受信を行うメッセージ機能をさします。キャリアを契約していれば必ず付いている機能ですが、格安SIMではSMS機能はオプションのひとつとなっています。
このSMS機能を普段メッセージのやりとりで使っている人がどのくらいいるかは未知数ですが、多くの人が気にしないうちにSMS機能を使っています。それは「SMS認証」をする時です。
SMS認証が必要となるアプリやサービスの一例
- LINE
- Gmail
- Yahoo Japan ID
- メルカリ
- ラクマ
- ヤフオク
- Uber(配車、Uber Eats)
- AirBnB
- ローソンチケット
- 二段階認証アプリ
- 一部のスマホ決済サービス
- 一部のクレジットカード
などなど
覚えてないけどいつの間にか使っていた…というサービス、ありませんか?
SMS機能は、格安SIM業者によって料金は異なりますが月額150円前後でつけることが出来ますので、SMS認証が必要となるアプリやサービスを利用する可能性が高い人、データ専用SIMの契約を検討している人は、オプションでつけることをおすすめします。
※音声通話SIM=標準でSMS機能対応
チェック③:データ量は毎月どのくらい使ってる?
データ通信が使える格安SIMを選ぶ時のひとつの目安として、毎月自分が利用しているデータ量を把握することが大事です。基本的に格安SIMのプランはデータ容量が大きければ大きいほど料金が高くなっていきます。
「自分は月に何GB(ギガバイト)使ってるのだろう…?」
現在のデータ量を確認する方法は各キャリアによって異なりますので、各社の公式サイト(アプリ)のページよりご自身で確認してみてください。
- docomo:My docomoやdメニューから「ご利用データ通信料確認(当月分)」を選択
- au:auお客さまサポートから「LTE通信量合計」を選択
- SoftBank:My SoftBankから「ご請求書(内訳)の確認」を選択
キャリアでの契約では月に◯GB~というプランが主でした。もちろん格安SIMのプランでも「1GB、2GB、3GB、4GB・・・、無制限、カウントフリー(特定アプリのデータ通信は使い放題)」など、様々あります。
しかし、格安SIMのプランの中にはデータ量を日単位で制限をかけている業者もあります。
日単位の場合は、利用できるデータ量が毎日リセット(更新)されます。1日の利用量200MBの場合、1ヶ月30日計算で月間6GB(合計)の利用が可能となります。
万が一契約プラン以上のデータを使ってしまっても、追加で容量をプラスすることが可能です。
データ通信量の目安
月にどのくらいのデータを使っているかが確認できたら、ちょっと気になるのが「自分は何に一番使ってるんだろう…?」ということ。通信量の目安として以下を把握しておくと良いでしょう。
項目 | 内容 | 利用可能回数/時間 |
---|---|---|
WEBサイト | ページ閲覧 | 約1,500ページ |
メール | メール送信 | 約500通 |
メール | 写真添付メール送信 | 約300通 |
LINE | 音声通話 | 約20時間 |
LINE | トーク | 約30,000通 |
LINE | ビデオ通話 | 約5時間 |
Googleマップ | 道順検索 | 約3時間 |
YouTube | 動画閲覧 | 約45分 |
タイムライン閲覧 | 約2時間 | |
アプリ | ダウンロード | 約20個 |
※あくまでも目安となり、ご利用の環境などで変動する場合があります。
ざっくり知りたい方は、下記も参考にしてみてください。
- スマホの使用頻度が少ない人=~1GB/月
- キャリアのプランにもある標準的な利用で間に合う人=3~7GB/月
- 頻繁にスマホを触り動画もガンガン観たい方=10GB/月または使い放題プラン
チェック④:回線はどこのが良い?
前置きとして、「MVNO」、つまり格安SIM業者はキャリアから回線を借りてサービスを提供しています。回線を借りているからといって、通話やデータ通信に大きな変化はありませんが、一点言えることといえば「データ通信を行う際に混み合う時間帯は速度が遅く感じることがある」ということ。
格安SIMのが提供するデータ通信は、MVNOが借りた一定量の回線を、利用者が分け合って使っている状態。なので、一斉に使い始めると回線がパンク気味の状態になってしまうこともありえます。
回線については、SIMフリー端末やSIMロックを解除した端末ならば、どんな回線でも格安SIMを挿せば問題なく使用できます。
では、どこの回線が良いのか?という問題について触れていきます。
その答えの一つとしては「エリアは確認しておくこと」が挙げられます。当然かもしれないですが、自分がよく滞在する場所に電波が届かないと意味ないですよね。回線や端末によって繋がるエリアは異なるので、各キャリアの公式サイトで対応エリアを調べてみてください。
2019年現在、格安SIMの多くはdocomo回線を使用しており、しかし、auやSoftBankの回線を使用している格安SIMも徐々に増加傾向にありますので、様々な格安SIMを比較する際にぜひ回線種別を確認してみてください。
本記事のセルフチェック項目をまとめると…
- 音声通話は利用するのか
- SMS機能は利用するのか
- データ量は毎月どのくらい利用するのか
- 回線はどこのが良いのか
ここあたりを中心に、まずは格安SIMプランを考えてみると良いでしょう。
格安SIMの事前準備をしよう
「格安SIMの会社やプラン、どっちも決めたしさっそく契約しよう!」と、勢いで申し込んでしまう前に、他に準備しておいたほうがいいものがないかしっかりと確認しておきましょう。
契約が完了してしまうと変更するのもなかなか面倒なので、余裕を持って申し込むのがおすすめです。
本人確認書類を準備しておく
キャリアから格安SIMへの乗り換えをする際は、申し込み時に本人確認書類が必須となります。
本人確認書類の一例
- 運転免許証
- パスポート
- 住民基本台帳カード
- 健康保険証+補助書類(公共料金領収証、住民票など)
メールアドレスを用意する(キャリアメール以外)
格安SIMのデメリットでもお伝えしましたが、キャリアの契約を切ってしまうと、キャリアメール「@docomo.ne.jp」「@ezweb.ne.jp」「@softbank.ne.jp」が利用できなくなります。GmailやYahooメールなどのフリーアドレスなどに早めに移行しておきましょう。
以下にキャリアメールを使用していないか要チェックです!
- 普段キャリアメールで連絡とっている相手
- 銀行やクレジットカードなど金融機関への情報登録
- ゲームやショッピングサイトなどのアプリ、サービスの情報登録
MNP予約番号を取得する
今使っているキャリアの電話番号をそのまま格安SIMに移行したい場合「MNP予約番号」というものが必要になります。
※新規でSIMカードを申し込む際は必要ありません
この「MNP予約番号」の取得を忘れてしまうと、格安SIM申込時に登録できません。
「MNP予約番号」には有効期限が定められており、その多くが「予約日を1日目として含めた15日間」となっています。有効期限切れとなってしまうと、「MNP予約番号」をもう一度発行することになります。
また、格安SIM業者によっては「有効期限が◯日以上残っていないとだめ」という規約があるので、「MNP予約番号」は格安SIMへ乗り換える直前くらいに取得するのがおすすめです。
今まで貯めたポイントを精算する(or継続手続き)
キャリア独自のポイントを貯めていてまだ全然残っている…!という人は、格安SIMへ乗り換えを行う前に、使い切ってしまう or 継続の利用手続きを行っておきましょう。
使いきれなかった人の場合
- 【継続利用可】docomo=dアカウントの継続手続き → dポイントカードの登録
- 【継続利用不可】au=WALLETポイントを、au WALLET プリペイドカードへチャージ
- 【継続利用可】SoftBank=Tポイントが貯まるので、特に手続きは必要ありません
格安SIMに乗り換える数ヶ月前に、スマホ料金の支払いにあてるのも全然アリです!
データのバックアップを取っておく
大手キャリアから格安SIMに乗り換える際、データの引き継ぎは自分で行う必要があります。そのためには、データ(のバックアップをとります。
バックアップが可能なデータ
- アドレス帳
- メール
- 写真
- 音楽
- ブックマークやお気に入り
- ダウンロードしたアプリ
- ゲームの成績やアイテム
そして、バックアップは基本的に3種類となっています。
バックアップの方法
- SDカードを使う
- クラウドストレージを使う
- アプリを使う
現在使っているスマホと移行後のスマホが、どちらともSDカード対応ならSDカードを。 対応端末ではない場合は、クラウドストレージ(Google Drive、iCloudなど)、バックアップアプリ、iPhoneの場合はiTunesを利用しましょう。
LINEの引き継ぎもお忘れなく!
日本人の多くが連絡ツールのメインとして利用しているLINE。連絡先(友だち)やトーク履歴など、無くなってしまったら悲しい情報がたくさん詰まっていますよね。
格安SIMの乗り換えによってスマホ端末も変更する場合は、LINEのデータを引き継げるように事前準備が必要となります。
引き継ぎを行う前には、LINEの「登録情報を最新にする」「トークのバックアップを最新にする」という点を必ずチェックしてください。
引き継ぎ方法はLINEアプリのアップデートによって変更があるかもしれないので、公式サイトのリンクを記載しておきます。そちらからご確認ください。
ここまで準備が整えば、いつ格安SIMに乗り換えてもOKなんじゃないでしょうか!
次のページでは、キャリアから格安SIM乗り換え後に使うスマホについて。
これからスマホを購入する人、もともと大手キャリアのスマホを持っている人、すでに持っている人はどのようにしてSIMロック解除をすればいいのか等について、詳しく紹介していきます。